小さな天使へ

双子と育児

今日は、双子が生まれる前の経験をお話ししたいと思います。

🕊 わたしたちのもとに来てくれた小さな天使へ

あの日、健診での突然の死産告知
そこから、長い一日が始まりました。

エコーの診察時間がいつもより長い、なぜ?

まだ心の準備もできていないまま、先生からの言葉に、

頭が真っ白になりました。
胸の奥ではずっと「どうか無事でいて」と祈っていました。


診察室で聞いた現実

診察室で告げられた現実は、言葉にならないほど苦しく、
心が空っぽになっていくような感覚でした。

それでも、赤ちゃんに会える日が来るのだと信じて、
わたしは入院を決意しました。


静かな夜、ひとりとひとつの命

個室で過ごした夜。
静まり返った病室の空気の中で、お腹の中の小さな命に、

何度も話しかけました。

「がんばってね。ママはここにいるよ」と。

そして、長い時間を経て、赤ちゃんは静かに生まれてきました。
小さな体で、懸命にこの世界に姿を見せてくれた瞬間、
涙があふれて止まりませんでした。

退院の日、

主治医の先生方、助産師の方など病棟の看護師の皆様が、

深く頭を下げて、私たちをお見送りをしてくださいました。

心の中で感謝の気持ちがあふれ、震えるほど泣きました。


家族の涙

夫は普段、涙を見せる人ではありません。
でもその日だけは、わたしの見ていないところで泣いてくれました。

それがどれほど心強く、温かかったことか。
悲しみの中にも、確かに「家族」という絆を感じた瞬間でした。


最後のお別れの朝

夜が明けて、最後のお別れの朝。
小さな赤ちゃんを胸に抱きながら、
「来てくれてありがとう」と何度も伝えました。

そのぬくもりは、今も心の中で生き続けています。

火葬場では、職員の方々がひとつひとつ丁寧に対応してくださいました。
赤ちゃんの小さな骨がしっかりと残るよう、
細やかな配慮をしてくださったことは、今でも忘れられません。

その優しさに触れたとき、少しだけ心が癒えた気がしました。


天使がくれた時間

赤ちゃんと過ごした一日は、
決して長い時間ではなかったけれど、
わたしたち家族にとってかけがえのない時間です。

あの子が残してくれた愛情と記憶は、
これからもずっと、わたしたちの中で生きていきます。

長男が書いてくれた手紙

同じ経験をされた方へ

わたしと同じように、
小さな命とのお別れを経験された方へ。

その悲しみは、時間が経っても完全には消えないかもしれません。
でも、悲しみの奥には、確かに“愛”が残ります。

その愛が、少しずつあなたを優しく包み、
生きる力へと変わっていく日がきっと来ます。

泣いてもいいし、思い出してもいい。
無理に前を向かなくても大丈夫です。

あなたの中に残るその「ぬくもり」は、
たしかに存在した命の証だから。

赤ちゃんがわたしのもとに来てくれたように、
あなたのもとに来てくれた小さな天使も、
きっとあなたの愛の中で、今も静かに微笑んで支えてくれると思います。


🌸 おわりに

この文章をここまで読んでくださった方へ、
心からありがとうございます。

どうか今日という日を、少しでも穏やかな気持ちで過ごせますように。


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